閉塞感と不寛容

日本全体を閉塞感がおおっている、とはよく言いますし、
実際そうだなあとは思うのですが、なんというか、
閉塞感自体に閉塞感を感じている状態になってしまっていますね。
100%の閉塞感。閉塞感ある状態から抜け出せない閉塞感みたいな。
それが閉塞感の性質というものですが。

で、その閉塞感って本当に打破できないもんだろうか、と思い、
ちょっと考えてみるわけです。

閉塞感の構造というのはつまり、
「Aという現状から、Bという望ましい状態に移行したい、
 にもかかわらず何者かの力によりそれが妨害されている」
という状況です。
じゃあ、その「何者か」とはなんだろうかといえば、
「自分」か「他人」のどっちかです。「他人=社会」ともいえる。

「自分の力によって妨害されている」というのは、
端的にいうと、「どうせやってもダメだろう」というタイプの閉塞感。
「他人の力によって妨害されている」というのは、
「やってみたけどダメだった」というタイプの閉塞感です。

となると、閉塞感を打ち破るには、
「やってみる」か「うまくいく」のどちらかが必要なわけですが、
「やってみる」をやった段階で、問題が変質するのがおもしろいなと思いました。
つまり、純粋に「うまくいくかいかないか」という、技術的な問題になるので、
あまり余計なことを考えなくてすむ。
問題が一本前進するというか、閉塞感があるにはあるんだけど、
その閉塞感は前より少し小さくなっている、という状態になる。
世間が「挑戦が大事」という理由はなんとなくわかりました。

あと、その次の段階としての「やってみたけどダメだった」という閉塞感については、
人を巻き込めていないのが原因かもしれない、と思いました。
社会はなにも自分を妨害するためにあるわけではないのですから、
もし「望ましい状態B」がほかの人にとっても望ましいのであれば、
それは自然と障壁となるものは減ってくるだろうと思います。
もしそれでも障壁となるものがあるとすれば、
それはかなり物理的・物質的理由によるもので、
さらに問題のスケールは小さくなってくると思います。
というか、その段階になると、「閉塞感」というものとは
別のものになってくるのではないかと。

「閉塞感」ってもっぱら「人」によって生み出されるもので、
たとえば我々が空を飛べないことや、100mを5秒で走れないことに対しては
誰も閉塞感を感じることはないはずで。
もっぱら社会的規制とか、人間関係とか、そういうものが
「閉塞感」を感じさせる正体なのではないか?と。

あれ、でも書いてておかしいなと思ったのは、
今は昔よりはるかに社会的規制も少なく、人間関係もフリーな時代なのに、
なぜ「閉塞感」というものがより強く感じられるのか?

それとも「閉塞感」は昔の方が強かったのか?

前言を撤回するならば、物理的問題に対しても人は閉塞感を感じるのかもしれません。
たとえば、地球環境の悪化や、原発と放射能といったことは、
きわめて物理的な問題ですが、確かに閉塞感を感じる対象でもありえます。
いや、でもやっぱりメインの閉塞感っていうのは、
もっぱら人間によって生み出されるものなので、そうとばかりは言えないか。
上の2つも、人間が関わってる問題ですし。

たとえば今の時代をおおう閉塞感って、
外的閉塞感(やってみてもダメだった)か、内的閉塞感(どうせダメだろう)か、
どっちなんだろう。
自分にとっては圧倒的に後者が多いように思えるのですが、
案外前者を感じている人も多いのだろうか。どうだろう。

そして、もし内的閉塞感が現代の閉塞感のメインを占めているとすれば、
それは「不寛容」ということと関係があるように思います。
他人に対しての不寛容であり、自分に対しての不寛容ではないかと。

不寛容というのはつまり、逸脱したもの、新しいものを受け入れない態度ですから、
必然的に保守と深く結びついているわけです。
じゃあなんで我々は保守的にならざるをえないのか。
なんでなんでしょう。
このあたりを今度考えてみます。

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