RSDを摂取する(ライブレポート)

注:薬物はダメ!ゼッタイ!

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今まであんまり、DJの存在意義が分からなかったんですよ。

いうて他人のレコードをかけてるだけじゃないですか。
じゃあ自分のレコードだったらいいのか、っていうと、
そういうことでもないんですが。
要はレコードをかけてるだけの人が、
なぜあんなにもてはやされるのか。なぜあんなに活躍できるのか。
そのへんの意味というか理屈が、どうも分からなかった。

その意味がようやくわかりました。
DJがいる空間って楽しい。すばらしい。

僕がDJが好きではなかった理由は、
おおむね次の2点に集約されると思います。

・音がよくない

・選曲がよくない

これだけです。
ある意味ではDJのすべて。
で、この2点が素晴らしければもうそれ以上言うことはないです。

あとはまあ、クラブという空間に感じる「踊れ」という圧力とか、
そういうのも苦手要素なんですけどね。
行った場所がかっちりしたクラブじゃないのもよかった。

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先日(2/24)、京都の寺町御池にあるJAPONICAに行ってきたんです。
昼間から夕方はカフェで、夜はバーみたいになってて、
んでちょくちょくDJイベントやライブイベントがあるという、
そういう場所です。非常にオシャレ。
店の奥がレコード屋になっているというのもおもしろい。
以前サークルのOBパーティーで使ったことがあって、
なんだかんだで何回か行ってます。

前行ったときは、YOSHITAKE EXPEさんという、
超絶変拍子ギタリストの人と、ドラムと、シンセのトリオでライブがあって、
これはだいぶおもしろかった。すごかった。
変拍子ってこんなにキャッチーで素晴らしいんだ、って思いました。
「やっぱポップなものを作ろうとしたら、4拍子の方がいいのかなあ」とか
思ってたんですが、もっと自信を持って変拍子使っていいですね。

ただまあダンスミュージックとかだと4拍子の方がやっぱりいいのかな。
変拍子だとどうしても座ってじっくり聞く感じにはなるかもしれない。

前置きが長くなりましたが、
2月24日、JAPONICAでRSD a.k.a. Rob Smithのライブがありました。
Rob Smithはだいぶ有名な人らしいんですが、
僕もこのライブまで全然知らなかったので、ちょっと説明します。

簡単にいうとUKダブの人で、最初はレゲエバンドのギタリストをやってたんですが、
のちにスミス&マイティという2人組で、ブリストル・ミュージックと呼ばれる、
なんかまあそういうジャンルを確立した人らしい。
(ブリストル・ミュージックがわかってないんですが、
 聞いた感じではダブっぽいけどでもいかにもダブっていうのとはちょっと違う感じ?)

スミス&マイティの曲としてはこんな感じ。

で、僕は「ライブ」だと思ってたんで、
どういう楽器を演奏するのかなあ、ディレイとかどう使うんだろう、とか、
そういうことを見に行ったわけです。

ところがJAPONICAに入ってみると機材が何もない。
あるのはDJ機材と巨大なスピーカーのみ。
日本人のDJが前座としてUKダブをかけている。

これがもう、あっりえないぐらいにカッコいいんですねこれが。

「うっわあーー、ええ音ーー!!」

以外の感想が浮かばない。
そのぐらいただひたすらにいい音でした。
それはなんというか、高性能スピーカーっていうより、
本当に目の前でライブが行われているかのような、そんな音なんです。

特にベースの鳴りがすごい。
ハコ全体が鳴っているかのようなベース。
でもけっして、うるさくはない。不快な音じゃない。
むしろすごく気持ちのいい音。気持ちがいいけどでかい音。

僕が今まで見てきたDJというのは、だいたいが「でかすぎる音」だったんすね。
で、僕はたぶん人より爆音に対する耐性が弱いので、
音がでかすぎる時点で「あかん、これは音楽じゃない」っていう認識になって、
まったくもう何も楽しめない、というのがほとんどのケースでした。

で、この前『昨日の夜から今日の朝まで』で
体験したDJは、音がひかえめだからうるさくはないものの、
でもいい音ではないので、全然踊りたくなる感じじゃなかった。

ところが今回のDJは、「音が大きい」のに「うるさくない」。
「ベースが太い」のに「気持ち悪くならない」。
まったく今まで見てきたものと違う。
まだメインのRob Smith氏が出ていなかったんですが、
一瞬でその音に引きこまれました。
本当に「ええ音」ってのはこういうことを言うんだなと思った。

そして、「ええ音」「ええ音楽」でありさえすれば、
DJであるか、ライブであるかなんてのは、
あんまり関係ないかもしれない、とさえ思った。
たぶんよくある4つ打ち系のDJは、
それをライブでやられてもやっぱりつまらないと僕は思うでしょうし、
今回のUKダブは、ライブでもほぼ同じぐらい感動できるかなと思った。

生音って結局、要するに「ええ音」なんですよ。
だから感動してるんじゃないか、とも思った。

あと、音質っていうものは、グルーヴ感に致命的な影響を及ぼしますからね。
ちょっとキックの音がしょぼいだけでも、だいぶノレなくなる可能性はあります。

だから、DJであろうとするならば、
まず音質にこだわらなきゃいかんのだ、と、そう思いました。
音質がよくないと、DJはただの「レコードかけてる人」に成り下がる。
それだったらニコニコ動画の作業用BGMでもかけてればいい。
音質がいいと、DJは「過去の名演を召喚する人」になれる。
そういうことなんじゃないかなあと思った。

もちろん、じゃあなにか、要するに機材だけが問題か、っていうと、
「そうではないんだ!」ってことも、このライブでわかりました。

こっから先は僕の想像というか、単なる深読みかもしれません。
けど、おそらくそういうことを気をつけてやってはるんだなあ、
っていうのがなんとなくわかりました。

DJって曲をつなぐのがまず第一関門みたいなとこがあって、
いかに二つの曲をなめらかにつなぐのか、が大事です。
で、そのつなぎ方にもうまい・へたがあるし、
どれとどれをつなぐのか、というチョイスも、ちゃんと考えられてるんだなあと思いました。
たとえば、あんまり似てる曲をつなげない。
ドラムとベースがきいたヘビーな曲が来たら、
今度はシンセ主体のボーカルが入った曲をつなげたり。
ダブ独特のギターの裏打ちが入った曲の次には、
それがなく、ベースラインが主体の曲を流したり。

印象的だったのは、途中あんまりウケてないように見える曲があったんですが、
その曲は早々に切り上げて、次の曲につないでました。
あ、状況に応じて曲を変えてるんだなあと初めて思った。
当たり前っちゃ当たり前ですが。

あと、これはもともとの曲がそうなっているのか、
あるいはDJさんの工夫でそうなっているのかわかりませんけど、
低音ってやっぱりずっと聞き続けてるとしんどいわけですよ。楽しいけど。
そういうときに、ちょうどいいタイミングで、低音をさっと引いたりして、
多少を耳を休めさせてくれる、っていうのも、ああこれがDJのワザかあ、
って思いましたね。

あとはまあ単純に曲がカッコいい。
好きなジャンルだから、っていうのもあるんですけど。

前座に2人DJがいて、3人目がRobさん、4人目がDJ、それぞれ1時間ずつ、
っていうプログラムでした。
僕は終電があるのでRobさんのDJを聴いたあと帰ったんですけど、
3人それぞれやっぱ選曲が違うというか、
確かにRob Smithの選曲は「あ、外国っぽい!」っていう感じがありました。
まあどこまで思いこみかは分からないんですけど、
ちょっと前2人とは違う感じでしたね。前2人もすごくよかったです。

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とにかくまあものすごく楽しかった。
ずっとUKダブなんだけど、全然飽きませんしね。
終電がなければ、ずっとこの空間にいたい、と思うぐらいには、
すごくいいライブでした。

椅子があったんでほぼずっと椅子に座ってたんですけど、
思わず体を動かしてしまうような音でした。
踊りはしなかったけど、ノッてはいましたね。

いや、DJは、いいですよ。
要するに音質と選曲です。それさえよければ十分楽しい。

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