人脈が作れない問題

会社で働いてみて気づいたんですが、
どうも自分のコミュニケーションの仕方、というのは、
根本的に何か違うというか、
コミュニケーションに対する考え方が、
あんまり一般的じゃないんだろうなあ、と思うことがあります。
で、おそらく間違っているんだろうなあ、と思います。

それが端的に現れているのが、
「人脈が作れない」ということです。

自分のまわりの友達ってのは、まあ人脈豊富な人が多くてですね、
あなたどこでそんな人とお友達になったんですか、
っていう人がけっこう多いんです。
しかもそうやってつながった人と、
何かしらの企画やイベントをやったりしている。
すごいなあ、と思います。

俺もそういう能力があれば、
ライブとかイベントとかいろいろできるのになあ、
と思うんですけど、これがまったくないんですね。
ないというより、やろうとしていない。

友達や知り合いが少ないわけではないと思います、たぶん。
ただ、その人たちを人脈として使おうとか、
あるいは人脈作りを目的として人と友達になろうとか、
そういうことをやる気が、おそらくさらさらないんですね。

で、それはおそらく、
「人間を自分の目的のために利用するのは不正である」
という考えがあるからであって。
向こうから申し出があるのであれば、それに乗っかるのはいいけど、
自分から働きかけて何かする、っていうのを、どこかで禁じている部分があります。

理想としては、他人と協力して何かができるようになりたいんです。
なりたいんですが、なにかこう、妙な思想が邪魔していて、そうなれない。
その「妙な思想」とはなんなのか、というのを、これから書いていきます。
少々イタい話になるような予感はしますが、よかったらお読みください。

――――――――――――――――――――――

自分の目的のために他人を利用することが悪である、
というふうには、まったく思っていないんですよ。
さっきと全く違うことを書きますけれど。

たとえば自分の身のまわりの、
コラボレーション力の高い人々を見ていて、
「けしからん奴だ」とは、まったく思わない。
むしろ「すごいなあ、なんであんなことできるんだろう」と思っている。

じゃ、なぜその人たちが他人と協力することは正で、
自分が自分の目的のために他人と協力することは悪なのか。

というと、これはたぶん、ギブアンドテイクが成立しないからなんですね。

つまり、俺はそもそも、
俺から相手に与えられるものなど何もない、と思っているんです。
相手が欲しがるような価値のあるものなど何もない。
なので、ギブすることができない。

そうすると、相手に何かをお願いするってことが、
一方的に何かしてくれ、というお願いにしかならない。
それはダメだろう。不正だろう。

だから、他人に何か協力を申し込む、っていうことができないんです。
それは恐れ多いことだから。

もちろん、ありがたいことに、向こうからお誘いがかかることもあります。
それは、向こうが自分に何かしらの価値を見出してくれたんだろうな、
と思うので、そういうのは、喜んで乗っからせていただくわけです。

しかし、こっちから何か働きかけて何かをしてもらう、
というのは、まあまずありえない。
ギブできるものがないから。

――――――――――――――――――――――

とはいえ、こうして時々お誘いとかを受ける以上、
自分にまったく価値がないわけではないと思うんですよ。
何かしらギブできるものはたぶんあるんです。
が、それが全然わからない。
というか、その価値が自分でよくわからない。
それってそんなにいいものなのかなあ、と思う。

なので、そういう
「価値があると言ってくれる人もいるけどこれ本当に価値があるのかなあ」
というものを、ギブアンドテイクのギブの対象としてさし出すことは、
できないわけです。
相手に対する要求と釣り合わない。

たとえば、打楽器はそこそこ叩けるとは思うんですけど、
だからといって「ライブやらせてください」とか「バンドに入らせてください」
ってのは、言えない。
そんなに価値あるものなのかしら、と思うので。

たまに、あきらかに下手じゃん、という人が、
わりと堂々と活躍したりするのを見ると、
あれで活躍できるなら、俺でもできるのでは、と思ったりはします。
じゃあ堂々といくか、っていうと、これがいかないんですよね。

なんでだろう。

というと、それはたぶん、「だって相手が何が価値あると思うかわからねえじゃん」
という諦めに基づいているんじゃないかなあ、と思います。
じゃあ、それをわかるようになればいいじゃないか。
確かにそれもそうだ。
でも、それができるようになるのかどうか。
そして、仮にできたとして、俺はそれをやるのかどうか。

というのも、そうやって、
「なるほど、この人はこういうことに価値を見出すから、
こういう提案をすれば受け入れてもらえそうだな」
っつって、提案するのって、すさまじく打算的じゃないですか。
それって、仕事ではまあいいとして、プライベートでは、どうなのよ。
プライベートでそれをやっていいのか本当に。
よくないんじゃないか。

――――――――――――――――――――――

また、さっきと矛盾することを言いますけど、
自分の目的のために他人を利用することが悪である、
というふうには、まったく思っていないんですよ。

たとえば自分の身のまわりの、
コラボレーション力の高い人々を見ていて、
「打算的で汚いやつだ」とは、まったく思わない。
むしろ、いい関係を築けていてうらやましいなあ、と思います。

ただ、俺がそれをやると、「打算的で汚いやつだ」と思うんですよ。
これはなんなのか。なぜそういう認識の違いが起きるのか。

それはまあ、単純に、自分だから、自分の心の動きを知っているから、
というのはあるかもしれません。
他人の心の動きが完璧に分かれば、そのときには、
「打算的で汚いやつだ」と思うかもしれません。

じゃ、打算的じゃなければいいのか。
そもそも打算的ってどういう態度のことだ。

っていうと、打算的っていうのは、
「利益をちらつかせて相手をコントロールしようとする」
という行為のことだと思っています。
この「相手をコントロールしようとする」という部分が、
すげえけしからん。
俺はそもそも他人をコントロールするのが好きじゃない。
自らの意思で何かをやるのはいいけれど、
何かを強制するとか、あるいはそうやらざるをえないような状況に
追い込んでやらせるとか、そういうのは、本来あってはならない。
全員が全員、自由意思で動いているのが理想である。

じゃあ、コントロールしようとしない程度であればいいのではないか。
コントロールしようとしない態度(相手に選択権を残す)でありつつ、
なおかつ相手にとって利益を見せればいいのか。

それは確かにそうかもしれん。

しかし何かがまだ腑に落ちない。なんでだろう。

――――――――――――――――――――――

それは、たぶん、
「そもそもその申し出をすること自体が無礼じゃん」
というところにあるんじゃないか。

たとえば、まったく自分の音楽がピンとこない人に対して、
「一緒にバンドやりましょうよ!」と言ったとして、
「いや、いいわ~」と返事させること、それ自体が申し訳ないじゃないですか。

お前それは考えすぎやで、と言われると思うんですが、
俺は「断られるような申し出をすること」それ自体がすでに迷惑である、
というふうに考えています。

じゃあ、断られないような申し出のしかた、
あるいは断られなさそうな人に頼むとか、そういうのすればいいじゃない、
というのは、あるかもしれない。
でも、先ほども言いました通り、
そもそも俺は自分にギブできるものがないと思っているから、
断られる確率ってのを、かなり高く見積もっているわけです。

そうすると、それだけの割合で、
相手に申し訳ないことをしてしまうわけですね。
それはどうなのか。倫理的にどうなのか。

会社の営業研修のおかげで、
だいぶそういった「断られてなんぼ」的な作業にも慣れたんですが、
やっぱり抵抗はある。
断られることがイヤなのではなく、
相手に「断る」を「させる」ということがイヤなのです。

もちろん、相手がどう思うかなんてわからないし、
思ったよりその申し出に喜んでくれる可能性はあります。
でも、それが相手に不快な思いをさせる危険性がある以上、
それをやることは果たして善なのかどうか、という疑問もある。

――――――――――――――――――――――

3000文字を超えてきたので、そろそろまとめてみよう。
人脈が作れない、もしくは人脈を使えない理由としては、

・自分の目的のために相手を利用することは不正である

・ギブアンドテイクをしようとしても、ギブできるものが自分にはない

・相手の心を読んで、価値あるものを提供すればいいのだが、
 しかしそれは打算的なのではないか

・相手をコントロールしようとするのもいけないが、
 しかし断られるかもしれないような申し出をすること自体がそもそも無礼である

というところに来ています。

どうしよう、全然解決していない。

出てきた解決策としては

・ギブアンドテイクが成立すればいいじゃない

・相手にとって価値あるものが何かを真剣に考えればいいじゃない

・たとえ打算的であっても、相手に選択権を残せばいいじゃない

・相手がどう思うかなんてわからないんだから、
 とりあえず申し出てみればいいじゃない

の4つがあります。

ううむ。

なんだろう、まったくもって正しい解決策なんです。
たとえばこのテーマを友人に相談して上のような返事が帰ってきたら、
「う~ん、まあそうだね~、そうするしかないかなあ」と返事するとは思う。
けど、やっぱり腑に落ちてない部分がある。

それは根っこの「自分の目的のために相手を利用することは不正である」が、
一番大きな問題としてあるんじゃないか、と思います。

そして、「自分にギブできるものなどなにもない」というのも、
かなり大きいと思います。
自信をもって相手にあげられるコンテンツ、っていうのがない。
それはコンテンツ自体の問題というよりは、考え方の問題であって、
「だって相手の価値観がわからないから、
 何がすばらしいと思うかわからないじゃない」
というのがすごくベースにある。

ということを考えると、
まず「相手の価値観をつかむ」ということを練習したほうがいいのかもしれないね。
それができるようになるとまた次のステップに進むかもしれません。

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