楽器マーケティングについて・1

『タンバリン祭り』というイベントで、
多少なりとも楽器のマーケティングについて喋る予定なんです。
喋る予定なんですが

わかるか!!!!!!!!!!!!!

というのが正直なところでして、
私は何もヤマハに勤めているわけじゃないんだし、
楽器のマーケティングをきちんとやっている人間ではないわけです。
そして仮にヤマハに勤めていたとしてもピアノのマーケティングと
個人が作ってる打楽器のマーケティングでは全然必要な技能や考え方も異なってくるだろうし、
いやもうマジ全然わかんないっす、フヒヒwwwサーセンwwwという状況でございます。
まあでも頼まれたからにはなんらか有意義なことを話したいですよね。

まず楽器のマーケティングというところですが、
たぶん楽器をやってる人からすると「マーケティングなんかすんじゃねえよ!!」というのが
本当のところで、万人に売れる楽器なんか欲しくないし、
単純に俺が欲しい楽器を俺が欲しい値段で売ってくれ、というのがシンプルな本音だと思うんですね。
質が良ければ別に価格は(無理のない程度で)惜しみなく出すし、
質の悪い楽器はたとえ安くてもぜってー買わねえというのが割と一般的な消費者の態度だと思うのですね。

でもそれはたぶんエントリーする人じゃなくてある程度すでに楽器をやっている人の意見だし、
エントリーモデルを本当に買いたい人にとってはたぶん全然違う話になってくるんだと思うんです。

だからおおざっぱに分けると「エントリーモデル」と「プロ仕様」に分かれると思うんです。
もちろんその間を細かく見ていくことで「エントリーモデル」「中級者モデル」「プロモデル」に分かれてきますし、
さらに細かく言えば「このジャンル用」「あのジャンル用」「こういう用途用」「ああいう用途用」などで
いろいろと細分化できるのだとは思うんですが。その細分化はまかせるとします。

そうしてまあざっくり見て行ったときに、
「打楽器」って何が特徴なんだろうというと、
持ってる人は異常なまでに大量に持ってるということですね。
なんか2個以上集め始めるとアレも欲しいこれも欲しいとなってくるというのは、
もしかするとカメラレンズに似たような市場構造になってくるかもしれません。

ためしに保有者全体の2割の人がそれぞれ10個の打楽器を持ち、
8割の人が1個の打楽器しか持っていないとします。
そうするとこんな感じになる。

プレゼンテーション1

本当に単なる仮説なのでこのイメージ自体には何の意味も根拠もないのですが、
たとえばそういう市場だと仮定した場合、2割の人が全体の7割を買っていることになる。
このモデルが正しいと無理矢理仮定した場合どういうことが考えられるか?

シェアとか市場規模から考えるとこの2割のコアユーザーに売っていくというのが考えられます。
あるいは、残りの8割の人をコアユーザーに変化させることで、
その人がコアユーザーになっていただく過程で買ってもらうとか。

でも個人的には、この戦略はあんまり面白くないと思っています。
なぜならフレームドラムのようなマニアックな大して市場規模も大きくない楽器を作る人にとっては、
「その楽器が広まること」自体が何よりもうれしいから。
というかそもそもそんなに儲けようとは思っていないから。

なので、そもそもの目的を「売れること」ではなく
「その楽器を広めること」にフォーカスしたとします。

この場合戦略としてはどうなるか?というと、
「今楽器を持っていない人」にどうやって買ってもらって、そして楽しんでもらうか、
というとことがゴールになります。

そういう方向で考えると、たとえば以下のような戦略が考えられます。

  • 演奏会場で売ってみる
  • レッスンのついでに売ってみる
  • レッスンでレンタルしてもらって楽器の良さを楽しんでもらい、気に入ったら買ってもらう
  • でもこれぐらいの戦略は割と誰でも考えつくし、
    たぶんもうすでにやってらっしゃる方もいると思うので、あえてここはゴールとしません。
    さらにその先(あるいは別方向)を考えてみます。

    例えば自分はどうやってフレームドラムを買い始めたか?
    というと下記のようなルートをたどっています。

    1.たまたま民族楽器店でアサラトという楽器をみて、カッコいいなと思い、アサラトを始める

    2.アサラトを習いに通い始めたところ、たまたまその店員さんがダラブッカを演奏しているところを見る

    3.ダラブッカかっこいいな~と思いダラブッカを始める

    4.ダラブッカを習っているうちに、フレームドラムと言う楽器があることを知り、
      たまたま先生が演奏しているのを見てカッコいいなと思う

    5.フレームドラムもちょっと始めてみる

    というような感じで、まあ実に「たまたま」という段階が入っています。
    でも一貫してここにあるのは「○○という楽器をやっていたらその隣接の楽器が気になって始める」
    というストーリーです。

    ちなみに「1.」の前段階として、「民族音楽を聞き始める」
    そのさらに前段階として「民族音楽的な要素が入ったロックを聞き始める」という段階があって、
    ここでも一貫して「その隣接したものが気になる」という流れがあります。
    自分はなるべくいろいろなものを知りたい性質のため、このようなストーリーになったのかと思います。

    逆にほかの人はこういうストーリーではなく、
    もっと別ルートをたどって来ている方もいるのではないかと思います。
    そこはぜひイベントで聞いてみたいところではある。

    あとこうやってみると、自分の場合そこに至るまでにちょっとずついろんな準備ができていたのかなと思います。
    たとえば民族音楽を聞くことでそういった音楽への興味みたいなのはできていたし、
    アサラトをやることでリズム感は少しついたし、
    ダラブッカをやることで指を動かして叩く楽器に比較的慣れることができたし。
    いきなりドンでフレームドラムをやるのは少し厳しいものがある。

    仮にエントリーしてもらった場合(=フレームドラムを買った場合)でも、
    結局よくたたき方わかんねぇなあとか、練習する場所がないなぁとかになると、
    これはこれでフレームドラムをタンスの肥やしにしてしまう危険があり、
    そうなると「フレームドラムを広める」という本来の目的はあまり果たされないままになってしまいますよね。

    これを防ぐためにはやっぱりフォローアップとかが必要になってくる。
    練習につまづいている場合はこういう練習が効果的ですよ、とか、
    最近ここでレッスンをやっているのでよかったらレッスンに来てください、とか。
    あるいはこういった演奏会があるのでぜひ一緒に練習していきましょうとか。

    そうやって細分化していくと、
    たぶんフェーズとして3つの問題があるのかなと思います。

  • どうやって最初にフレームドラムの世界に入ってもらうか
  • フレームドラムの世界に入り始めた人をどうやって継続してもらうか
  • フレームドラムの世界にもう十分入ってる人にどうやって買ってもらうか
  • この3つのフェーズのうちどの段階をやりたいのかは、
    たぶんそれぞれの人が決めることかと思います。
    もっとフレームドラムを広くの人に広めたいんや!という人は1番になるし、
    いや、そうじゃない、広めただけではダメで、きちんと理解してもらう必要があるんだ、という人は2番になり、
    フレームドラムを広めるよりも、もっともその世界を深く追求したい、という人は3番になるのかなと思います。
    最終的にはたぶん全部やる必要がありますが、どこにフォーカスするのかは個々人で決めていく必要がある。

    仮説ですが、それぞれの場合におおざっぱにどのような戦略が必要かを考えてみます。

    【1.どうやって最初にフレームドラムの世界に入ってもらうか】
    これはさまざまだと思います。

    たとえばダラブッカとか近い楽器をやっている人、あるいはベリーダンスなどをやっている人に、
    隣接したジャンルということで親しみやすいフレームドラムを買ってもらうとか。

    フレームドラムのすごい演奏を見せて(ライブでも映像でもいいですが)
    楽器自体がすげえ!!と思ってもらい、買ってもらうとか。

    なんにせよ興味を持ってもらう、そしてできるだけ入りやすくするというところがポイントになります。

    【2.フレームドラムの世界に入り始めた人をどうやって継続してもらうか】
    これがさっき書いた通りフォローアップなどを行うことになると思います。
    買ったけどわからないところがあるか、とか、叩き方に困っていないか、とか。

    【3.フレームドラムの世界にもう十分入ってる人にどうやって買ってもらうか】
    これに関しては実はできることはそんなになくて、
    もう普通に高品質なフレームドラムを作ってその演奏動画を挙げて、
    あとは高すぎず低すぎず、適切な価格で売っていくことかなと。
    売っていることをきちんと告知することとか。

    ある程度入り込んでいる人の場合、自分で決めたがりますので、
    そんなにこっちで戦略をがんばってどうこうという話ではないと思うんですね。

    今回は「買う側」について考えてみましたが、
    逆に「売る側」「作る側」について考えてみるとまた面白いのではないかと考えています。
    次回はそこについて考えていきます。

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