音楽を(できれば効率よく)収集したい

音楽について調べたり話を聞いたりしていると、
やはり自分は全然音楽というものを知らんなあ、というか、
まさに大海の一滴でしかないなあ、というような感想を持つことが多く、
近頃はなんとか音楽知識の幅を広げたいなと思っております。

しかしながら、音楽知識の幅を広げるのもまたなかなか難しいものでして、
自分はイヤホンが嫌いなので基本移動中に音楽は聞かないですし、
かといってヘッドホンを買うのもなあ、というか、そもそも耳に何かを装着するのが苦手なので、
空き時間でひたすら音楽を聞くようなライフスタイルにはならないのです。

となると家にいる時に音楽を聞くとなりますが、
家に帰るのが割と遅い仕事柄、そうそう遅い時間に大きな音量で音楽をかけることもできない。

結果的に今は仕事がつらい時に、Flying LotusかThundercatをイヤホンで聞いて
「鬱だわ~、ええわ~」というのが音楽を聴取する唯一のポイントとなっています。
これではもったいない。
もちろんBrainfeederの音楽は最高だし、最高でもありますし、そして最高なことは間違いないのですが、
まあいろんな音楽を聴いていた方が人と音楽の話がしやすいし、楽しみの幅が増えるかなと思ってます。
あと人に「なんかいい感じの音楽かけてくれや」と言われた時に対応できる幅を広げたい。
というのもあり、(できれば効率よく)音楽を収集したいと考えています。

―――――――――――――――――――――――――――

話は変わり、最近上述のとおり”Thundercat”というアーティストが好きすぎて、Wikipediaの日本語版を作りました。
https://ja.wikipedia.org/wiki/サンダーキャット
基本はWikipedia英語版を翻訳しただけなのですが、
翻訳するにはやっぱりその背景となる繋がりや経緯を知らないといけないので、
これを作成するに当たり、いろいろ調べました。

サンダーキャットの家族にロナルド・ブルーナー(父)とロナルド・ブルーナー・Jr(兄)という2人のドラマーがいること、
サンダーキャットが16歳からスイサイダル・テンデンシーズに所属していたこと、
アルバム『The Golden Age of Apocalypse』は70年代フュージョンからの影響がある(らしい)こと・・・

こうして調べていくと、いろいろとつながりのあるアーティストが見えてきたので、
それをたどって聞いていくのも面白いかな、と思いました。

アーティストの関係性にもいろいろありますが、
大まかに分類するとこの3種類のベクトルなのではないか?と考えています。

「AはBから影響を受けた」
「AはCに影響を与えた」
「AはDと共演した」

たとえばサンダーキャットは70年代フュージョンから影響を受けており、
まあ具体的に誰に影響を与えたとかはちょっと出てこないんですが、
フライング・ロータスやスイサイダル・テンデンシーズ等と共演していると。

で、またそのフライング・ロータスは音楽家族やゲーム音楽やらから影響を受けており、
後のビート・ミュージックのミュージシャンに影響を与えており、
カマシ・ワシントンやエリカ・バドゥ等と共演していると。

そしてこういうベクトルをたくさん集めていくと、
一種のすごい音楽マップができるんじゃないか?という構想を持っています。
まあマップというにはあまりに複雑すぎるので、
どちらかというと「ネットワーク理論」の問題に属するものになるかと思いますが、
この音楽マップ上で近い位置に属するアーティストは、おそらく好きな可能性が高いと思うんですね。
仮に好きではなかったとしてもなんらかの学びは得られるように思う。
あるいは聞いていくうちに好きになる可能性は高いと思う。
好きなアーティストが影響を受けたものだったり、あるいはその系譜につらなるものだったりするから、世界観としては近いはずで。

そういうサービスができればすごいことになると思うんだけどなあ。
まだ出会っていない音楽を探す旅が断然早くなる。

―――――――――――――――――――――――――――

さて、上記のようなサービスは今後の開発が待たれるとして、
いま時点で我々にどういう「音楽のあさり方」があるのか?
可能性を考えてみました。

■ランダム、もしくは直感で探す
以前『興味のない音楽を聴こう』というサイトをやっていて、
これはなんとなくでたらめでYoutubeから音源を拾って聞いてみて、
「これも意外といいじゃない」という音源を載せていた音楽サイトだったんですが、本当に意外とよかったです。
なんなら今もう1回やってもいいと思います。何がいいって幅が広がりました。

今これに近いものとしてやっているのが、
「レコード屋になんとなく行ってなんとなくピンと来たものを買ってみる」というものなんですが、
金がかかるし当たり外れが大きい。あと買う前に結局ネットで調べますしね。
とはいえ当たったときは嬉しいですし、ある意味「レコードジャケットを見てなんとなく作風とサウンドを予想する」みたいな
変な直感が身につくような気がします。でもなかなか手間がかかる方法なので、効率よく広げていくのは難しいです。
街で聞いた音楽でふっといいものがあって、そこからはまっていくとかもいいんですけどね。

■ジャンルで探す
これは少し前までは有効な方法だったと思うのですが、
いまやジャンルがミクスチャーしまくっていて、「音楽ジャンルに意味はあるのか」という時代になりつつあるので、
なかなかこれだけで探すのは難しいと思います。
フライング・ロータスはジャンルが意味不明だし、サンダーキャットはむしろゴスペルに近いと思うんですけど、
それをいまのジャンル分けで拾うことはできない。

とはいえ、たとえば「ゴリゴリのダブステップが好きやねん!あのボワワワワというシンセが聴きたいねん!」というときには
「ダブステップ」というジャンルで区分けして探してみるのはひとつ分かりやすい手段ですよね。
ジャンルがすごく確立していて比較的アーティストが少ないものに関しては良いのではないかと思います。
(たとえばジャズは確立していますがアーティストが多すぎて結局良く分からない)

■人気があるものを探す
あんだけ売れてるってことはそれなりに良い音楽なんだろう、
ということで聴いてみる、という、そういうのもありだと思います。

ただ、「人気がある」ってどこベースで?世界ベースで?日本ベースで?となったときに、
じゃあ私の好みと世界の好み、あるいは日本の好みはある程度一致しているのか?というのが問題になります。
一致していない音楽好きにとっては、この手段はなかなか(あるいはまったく)使えません。

■キュレーターで探す
これがいまApple Musicなんかで行われていることですね。
この人の音楽センスはいい、あるいは共感できる、ということで、
この人から勧められる音楽は聴いてみよう、というスタイル。
「音楽好きの友人」や「店員」「DJ」も広義のキュレーターではあります。

ただ「キュレーター無限後退問題」というのがありまして(勝手に名づけました)、
キュレーターがあまりにも大量に出てくると、どのキュレーターが自分にとってよいキュレーターなのかをさらにキュレーションする必要があって、
結局そこの問題は解決していないんじゃないか、という話。
それがうまく機能していない場合、その人にとってベストではないキュレーターを
仕方なくフォローせざるをえない、みたいな状態はありえますよね。

■レーベルで探す
これも広義でいえばキュレーターなのですが、
このレーベルが出している音楽がツボにはまる可能性が高いので、
このレーベルから出ている作品を重点的に聴こう、という戦略です。
特にレーベル色をはっきり出しているところに関しては有効なものかと。

■関係性を自分で調べる
先ほど述べた通り、まず「好きなアーティスト」を中心におき、
「AはBから影響を受けた」
「AはCに影響を与えた」
「AはDと共演した」
の3つの軸を起点として、関連性のある音楽を聴いていくことですかね。

あとこの3つはちょうど時間軸にも対応していて、
「AはBから影響を受けた」⇒時代をさかのぼる
「AはCに影響を与えた」⇒時代を下っていく
「AはDと共演した」⇒同時代を探す
という感じになります。

なので「昔のヒップホップについて勉強したいわ~」という人は、
まず現代の好きなアーティストを置いて、その人が影響を受けたものにさかのぼって行くとか、
あるいは「今のジャズについて知りたいわ~」という場合は
昔のジャズミュージシャンで好きなもの、そしてそこが影響を与えたものを調べていくとか。

あとこうやって調べながら聴いていくと、おぼろげながらその音楽シーンの歴史や関係性という全体像が出来上がってくるので、
それができていくとなおのこと深堀しやすいだろうなあとは思います。

―――――――――――――――――――――――――――

究極的には「俺はおもしろい音楽をもっと聴きたいし、
おもしろい音楽はメジャー・マイナー問わず売れるようになってほしい」
というのが単なる願いでこういうことを考えています。

で、そのためにはおもしろい音楽が適切に薦められるシステムが必要で、
本当にそこにフォーカスしたものが開発される必要があると考えています。
そういうことに関わりたいですね。

広告

0 Responses to “音楽を(できれば効率よく)収集したい”



  1. コメントする

コメントを残す

以下に詳細を記入するか、アイコンをクリックしてログインしてください。

WordPress.com ロゴ

WordPress.com アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Twitter 画像

Twitter アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Facebook の写真

Facebook アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

Google+ フォト

Google+ アカウントを使ってコメントしています。 ログアウト / 変更 )

%s と連携中





%d人のブロガーが「いいね」をつけました。